「明日は 車 で迎えにいくね!」
どんな乗り物をイメージしましたか?
日常会話で「車」と言われると、きっとほとんどの人が「普通自動車」をイメージするでしょう。
しかし、道路交通法上で「車」とされるのは「普通自動車」だけではありません。
学科試験のためにも「車」とは何を指すのかは、必ず覚えておかなければならない知識の一つです。
車など
まず、一番大きな分類として「車など」という表現があります。
この「車など」に含まれるのは「路面電車」と「車」の2種類です。
路面電車
「路面電車」とは、道路をレールに沿って走る車です。
車
「車」と表現された際に含まれるのは次に3種類(※)です。
「原動機付自転車」「軽車両(主に自転車など)」「自動車」
※厳密には3種類ではなく4種類で「トロリーバス」も含まれます。
しかし、トロリーバスは現在では観光用にごく一部の区間でしか存在しておらず、一般道路では運行されていないため省略しています
原動機付自転車
総排気量50cc以下の二輪車で、いわゆる「原付」です。
最近では、電動の二輪車を増えてきたため、エンジンの総排気量だけでなく「定格出力」という電動二輪車独自の取り決めもあります。
※「定格出力」については、後ほどまとめて記載します。
軽車両
簡単に言うと「自転車」です。
他にも「リヤカー」や「そり」なども含まれますし、ビックリするようなものだと「馬」も軽車両に含まれます!
自動車
一般的に車と言われた時に、皆さんがイメージするものに一番近いのが「自動車」です。
この「自動車」は種類が多く、次の8種類があります。
大型自動車
次の条件のどれかに該当する自動車です。
・車両総重量 11,000kg以上のもの
・最大積載量 6,500kg以上のもの
・乗車定員 30人以上のもの
※車両総重量とは、車自体の重量+最大積載量+乗車定員の重量(1名55kg計算)
中型自動車
大型自動車以外の自動車で、次の条件のどれかに該当する自動車です。
・車両総重量 7,500kg以上、11,000kg未満のもの
・最大積載量 4,500kg以上、 6,500kg未満のもの
・乗車定員 11人以上、29人以下のもの
※「以上」「以下」はその数字が含まれ、「未満」には含まれません
例:10kg以上や10kg以下なら10kgは含まれますが、
10kg未満では10kgは含まれません(9.99999…kgまで)
準中型自動車
大型自動車や中型自動車以外の自動車で、次の条件のどれかに該当する自動車です。
・車両総重量 3,500kg以上、7,500kg未満のもの
・最大積載量 2,000kg以上、4,500kg未満のもの
(※乗車定員は10人以下)
普通自動車
大型自動車、中型自動車、準中型自動車以外の自動車で、次の条件のすべてに該当する自動車です。
・車両総重量 3,500kg未満のもの
・最大積載量 2,000kg未満のもの
・乗車定員 10人以下のもの
大型特殊自動車
特殊な作業に使う自動車で、最高速度や車体の大きさが小型特殊自動車に当てはまらない自動車です。
例:クレーン車
小型特殊自動車
次の条件の全てに該当する特殊な構造をもつ自動車です。
・最高速度15km/h以下
・長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2m以下
大型自動二輪車
エンジンの総排気量が400ccを超える二輪の自動車です。
普通自動二輪車
エンジンの総排気量が50ccを超え、400cc以下の二輪の自動車です。
【二輪車の定格出力】
定格出力とは、電動モーターで動く車の出力の大きさを表す数値で「○○kw」で示されます。
原動機付自転車・・・0.6kw以下の二輪のもの、または0.25kw以下の三輪のもの
普通自動二輪 ・・・0.6kwを超え、20kw以下の二輪のもの
大型自動二輪 ・・・20kwを超える二輪のもの
まとめ
交通ルールにおける「車」の解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
シンプルにサイズが大きいから大型!ということではなく、車両の大きさやエンジンの大きさ、乗せられる人数や荷物の量に応じて、細かく分類されているのです。
車体のサイズでいえば、準中型自動車よりも大きな普通自動車もあれば、普通自動二輪よりもの小さな大型自動二輪もあります。
普段自分が運転している自動車よりも小さな自動車なので「自分の免許で運転できるはずだ!」と思い込んでいると、実は所持している運転免許では運転してはダメな自動車だったということもあり得ます。
例えば、普通自動車の免許しか持っていない人が準中型自動車を運転してしまうと、どういった違反になると思いますか?
普通自動車を運転できる免許はあっても、準中型自動車を運転できる免許はありません。
免許がないのに運転してしまったので「無免許運転」になってしまうのです!!
この「車」の種類の分類は、学科試験でもよく出題される範囲です。
しかし、学科試験のためというよりも免許を取得した後、「無免許運転」をしてしまわないように、しっかりと車の分類を覚えておきましょう!
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