『信号』には大きく2種類あります。
- 信号機の信号
- 警察官の手信号などによる信号
今回は一般的である『信号機の信号』の基本的な意味について解説していきます。
信号機の灯火
信号機の信号と聞くと、まず思い浮かべるのは「赤・青・黄」の3種類の信号でしょう。
しかし、信号機の信号には他にもいくつか種類があります。
まずはその信号の種類を紹介します。
1.青色の灯火
2.赤色の灯火
3.黄色の灯火
4.青色の灯火の矢印
5.黄色の灯火の矢印
6.黄色の灯火の点滅
7.赤色の灯火の点滅
えっ!?こんなにあるの?と思うかもしれませんが、7種類が信号の種類です。
なお、学科試験のためにここでは「灯火」という表現を使用していますが、普通に光っている信号をイメージしてもらえば大丈夫です。
それではそれぞれの灯火の意味を順番に解説していきます。
青色の灯火
いわゆる「青信号」です。
『青は進め』だと思っている人が多いですが、正確には違います。
正確には「進むことができる」という意味が正解です。
「進め」と「進むことができる」は何が違うのでしょうか?
「進め」ですと、どんな状況でも何が何でも進まなければいけなくなってしまいます。
たとえ青信号でも、横から信号無視の車が来ていることに気が付いたら?
たとえ青信号でも、横から自転車が飛び出して来たら?
進んでしまうと危険ですよね?
なので、周りの状況を確かめた上で、安全なら「進むことができる」という意味が正解なのです。
赤色の灯火
いわゆる「赤信号」です。
『赤は止まれ』とよく聞くと思いますが、これは正解です。
少し細かい話をするなら、車は「停止位置をこえて進んではいけない」という意味なのですが、停止線で止まれば良いと思っていれば、基本的には大丈夫です。
この「赤信号」の意味について、学科試験で戸惑う点として、
『左折(右折)方向の信号が赤でもそのまま進むことができる』という表現があるのですが、
これについては、また別の機会に分かりやすく解説したいと思います。
黄色の灯火
いわゆる「黄信号」です。
『黄色は注意』と聞いたことがあるのではないでしょうか?
実はこれは間違いなんです。
黄信号の意味は「止まれ」です。
あれ?赤信号と同じなの?と思うかもしれませんが、基本的には同じです。
では、赤信号と黄信号の違いは何なのでしょうか?
それは、黄信号には例外の意味があるのです。
安全に停止することができない場合は、そのまま進むことができる
これが黄信号の例外です。
例えば、交差点の直前2メートル(両腕を広げたくらいの距離)で信号が黄色に変わりました。
「黄色は止まれだから止まらなきゃ!!」と思って、急ブレーキを思いっきりかけて止まる運転手がいたら・・・どう思いますか?
急ブレーキなんてかけたら、後ろの車に追突されたり、ブレーキの衝撃で頭をどこかにぶつけてケガをしてしまうかもしれません。
ですので「無理に停止しようとすると、事故を起こしたりケガをしてしまったりする危険があって、安全に停止することができないのであれば、やむを得ないのでそのまま進んでもいいですよ」というのが黄信号の例外の意味です。
ブレーキ踏むのが面倒くさいからとか、遅刻しそうで急いでいるからといった理由では進むことは出来ないのです。
青色の灯火の矢印
これはいわゆる「矢印信号」です。
赤青黄の並んだ信号機の下についている青色の矢印です。
右向きの矢印をよく見かけるのではないでしょうか。
この信号の意味はシンプルで「矢印の方向に進むことができる」という意味です。
「矢印の方向に進め」ではありませんよ?「進むことができる」ですからね。
余談ですが「右向きの矢印」の場合にはUターン(転回)をすることもできます。
余談の余談ですが、右向き矢印でUターンがOKになったのは「平成24年4月1日」からです。
それまでは交通ルールとしては、実は認められていませんでした。
黄色の灯火の矢印
これも「矢印信号」なのですが、青色ではなく黄色です。
「黄色の矢印信号」って見たことありますか?
街中で見かける矢印信号は、全てがと言って良いほど「青色の矢印信号」ばかりだと思います。
これは実は、車ではなく「路面電車」用の信号なのです。
なので路面電車が走っていない場所や地域では、まず見かけることはありません。
見たことがある人は、とても貴重な体験をしていますよ!!
意味としては青色の矢印と同じなのですが、この信号で進むことができるのは「路面電車」だけです。
車を運転しているときに、思わず進んでしまわないように気を付けてください。
黄色の灯火の点滅
これは黄信号が点灯ではなく、点滅している時の意味です。
この信号の意味は「注意をして進むことができる」です。
これも注意して「進む」のではなく「進むことができる」ですね!
この信号は「赤色の灯火の点滅」とセットで使われることが多いのです。
自分の進行方向が「黄色の点滅」だった場合は、交差方向は「赤色の点滅」の可能性が高いです。
「赤色の点滅」については次で説明しますが、車や歩行者が横から来る可能性がありますので、しっかりと注意をした上で安全だった進んでくださいね。
あくまで交通ルール上の表記についての話ですが・・・
「注意」をする義務はありますが、「徐行」の義務はありません。
学科の試験で「黄色の点滅信号は徐行しなければならない」なんて問題が出た場合は、正解は×になります。
ただ、実際の道路で「黄色点滅は徐行しなくていいから、かっ飛ばして進んでやれ!!」なんて運転はしないようにしてください。
赤色の灯火の点滅
さて、ようやく最後の7種類目です。
これは赤信号が点灯ではなく、点滅している時の意味です。
この信号の意味は「停止位置で一時停止し、安全を確認したのちに進むことができます」です。
簡単に言えば、「一回止まって、安全だったら進んでいいよ」という意味です。
いわゆる「止まれの標識」と同じ意味ですね。
赤点滅の補足ですが、この信号は歩行者に対してのみ意味が変わります。
歩行者に対する意味は「注意をして進むことができる」です。
歩行者にとっては「黄色の点滅」も「赤色の点滅」も全く同じ意味です。
最後に
ここでは「信号機の信号」について、簡単に基本的な意味を解説しました。
ですが「信号機の信号」には、もっと細かい意味があったり、複雑な表現があったりしますので、教科書や問題集でしっかりと確認してくださいね。
「試験に合格すること」「免許を取得すること」を目標にするのではなく、免許を取ったあとに「事故を起こさないようにすること」を目標に頑張ってください。
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